真面目女のエブリデイ日記

繊細で完璧主義の、甘くて苦いエッセンス…

本:愛がなんだ

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角田光代さんは

本当にサクッと読みやすい本を

書かれるなと改めて思う本だった

 

あらすじ↓

OLのテルコはマモちゃんに出会って恋に落ちた。彼から電話があれば仕事中でも携帯で長話、食事に誘われればさっさと退社。すべてがマモちゃん最優先で、会社もクビになる寸前。だが、彼はテルコのことが好きじゃないのだ。テルコの片思いは更にエスカレートしていき……。

 

この前書いた江國香織さんは

恋愛の断片的なシーンで、

"終わり"という動かぬテーマが

綴られていくイメージだ

 

それに対して角田光代さんは

"あるある"な女性が

分かりやすく描かれている

うまくいくわけのない恋模様だが、

その顛末を知りたくなって

読者の本を捲る手は止まらないのだ

 

主人公テルコは恋に夢中で

いわゆる便利女である

そして多分こういう女性は小説外でもいる

 

相手は分かるわけだよ

あー合わせてくれてるなって

それは男女関係に限らない

仕事でも友人でも家族でもあるはずだ

合わせてくれるのに

その主体性の無さにイラついてしまうよね

めちゃくちゃ分かる

(私は人に合わせることができないので、

イラつく気持ちしか分からないけど)

 

主体性の無さが主体性というか

めちゃくちゃ嫌な気持ちなのに

本当に感謝しかない…とかいう人いるよね

私からすれば生きにくいのでは?

なんて思うけど、

自分を出して否定される嫌さと、

人に合わせる嫌さとなら

後者の方がマシだと思うのかもね

 

私は恋愛に全振りはしないし

友達としてもテルコとは付き合わないのだが

テルコに興味がないわけではない

だがしかしリアルに話したくないので

こうやって本の中で生き様を覗き見るのだ

 

そんな機会を作ってくれる

角田光代さんは素晴らしい作家だと

改めて思った

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